MFクラウドでは各種通販サイトでの買い物のデータも連携させることができます。
アスクル・アマゾン・モノタロウ・たのめーる等のビジネスでよく使う通販サイトのデータを連携させておくと「何を買ったのか」という摘要まで含めて仕訳を作成してくれます。
クレジットからのデータと二重になる
連携はとても便利なのですが、このままだと1つの買い物について経費の二重計上をしてしまう恐れがあります。
例えば、アスクルで備品を買ってクレジットカードで決済した場合には、自動仕訳に次のような仕訳が出てきます。
1.アスクルからのデータ
2.クレジットカードからのデータ
仕訳で表すと
消耗品費 1,389 未払金(アスクル) 1,389
消耗品費 1,389 未払金(クレジット)1,389
となり、1,389円の備品を購入したのに消耗品費が2倍計上されてしまいます。本来消えるはずの未払金もいつまでも消えません。
これを解決するには、クレジットカードから取り込まれた仕訳を以下のように修正します。
すると、全体の仕訳は以下のようになります。
消耗品費 1,389 未払金(アスクル) 1,389
未払金(アスクル) 1,389 未払金(クレジット)1,389
これで二重仕訳ではなくなり、未払金(アスクル)も消えることになります。これが正しい処理です。
未払金(クレジット)は預金から引き落とされるときに消えます。
仕訳数が増える
私は、クレジットの買い物については期中現金主義(買ったときでなく預金から引き落とされたときに処理する方法)で処理していますので、仕訳は次の1本になります。
消耗品費 1,389 普通預金 1,389
一方、クレジットと通販を両方連動させた場合の仕訳は3本になります。実際には、アスクルのように1度の注文で複数の商品を購入する場合は商品の数だけ仕訳が増えます。
消耗品費 1,389 未払金(アスクル) 1,389
未払金(アスクル) 1,389 未払金(クレジット)1,389
未払金(クレジット)1,389 普通預金 1,389
「発生主義」といって、こちらの方がより厳密な会計なのですが、期中現金主義で決算時に未払金を計上する処理でも税務上は問題ありません。
より正確に期中の損益を把握することを重視するか手間をかけないことを重視するかということになりますが、小規模な事業者の備品購入費程度なら手間をかけない方が良いのではないかと個人的に思います。
少なくとも、連動させるのはアマゾンのような1注文1商品のものだけにしておく方が良いでしょう。
その場合は、アスクルの仕訳は次の2本となります。
消耗品費 1,389 未払金(クレジット) 1,389
未払金(クレジット) 1,389 普通預金 1,389
連動できるからといって何でもかんでも連動させるのではなく、バランスを考えて取捨選択することが必要です。
ちなみに、私がこれまでにやってきた期中現金主義の方法によるのであれば、クラウド会計を使う意味は薄れます。