雑記

青色申告は青色の紙でしなければいけないのか?

開業したばかりの頃、電子申告に必要な電子証明書(ICカード)の取得が間に合わず、法人の申告書を紙で提出しました。

今は税理士が提出する法人申告書のほとんどが電子申告で提出されていますが、紙で提出していた時は申告書の1枚目(別表1)を青色の紙に印刷していました。

やむを得ず紙で提出することになったのですが、電子申告するつもりなので青色の紙を用意していませんでした。どうしようかと思って調べてみたところ、白色の紙で提出しても問題ないようでしたので、白色の紙で青色申告の申告書を提出しました。

(一応、青マーカーで強調するという無駄な努力をしてみました。)

青色申告とは?

青色申告とは、一定水準の帳簿を作成し、その記帳に基づいて申告を行う人が税務上様々な有利な取扱いを受けられる制度です。

個人事業者と法人それぞれに青色申告の制度があります。法人はほとんど青色申告です。

個人事業者が青色申告するメリットについては、過去記事をご覧ください。

【65万円控除に絞って解説】個人事業者が青色申告するメリット1個人事業者が青色申告する最大にして最も分かりやすいメリット、65万円控除について解説します。...
【65万円控除以外の】個人事業者が青色申告するメリット2個人事業者の青色申告について、65万円控除以外のメリットを見ていきたいと思います。...

青色申告という名前は、制度ができたときに青色の紙を使って他の申告(白色申告)と区別していたところからきています。

なぜ青色が採用されたかというと、1949年に発表されたいわゆる「シャウプ勧告」のシャウプ教授が日本人に青色の印象を聞いたところ、「青は青空のようにすっきりした色です」と良い印象の答えが返ってきたためだと言われています。

そのとき「青は青二才や青臭いなど悪い印象があります」などと答えていたら緑色申告や黄色申告になっていたのでしょうか。

青色の紙について

その名の通り、申告書の色が青色だったわけですが、個人については平成13年から青色の紙は使用しておらず、名称が残るのみとなっています。

法人については今でも青色の紙を使用しており、税務署から送られてくる申告書類は青色の紙です。(別表1に「翌年以降送付要否」という欄があり、「否」にマルをつけて提出すると翌年以降申告書の紙は送られてきません。私はいつも「否」にしていますので、送られてこないわけです。)

ただし、前述の通り、法人税の青色申告を白色の紙で提出しても問題なく青色申告として処理されます。

法人の申告書は多くが電子申告で、国税庁も電子申告を推奨していますので、紙の色で悩むなどバカバカしいことかもしれませんね。

個人と同じく、青色の紙は使わなくなるかもしれませんし、税務も少しずつペーパーレスが進んでいくと思います。

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