私の税理士試験受験歴③は、8~10年目を発表します。
相続税法という裏ボスとの戦いです。
8~10年目(仕事は順調・相続税法は強い)
2つ目の会計事務所で2年目・受験再開
2010年9月に2つ目の会計事務所に就職して、2011年の税理士試験は受験しないという選択をしてしまったわけですが、2011年9月から2012年の試験に向けて勉強を再開します。
このときには貯金も多少復活していましたし、仕事の方も順調で、繁忙期でも勉強時間を確保する目処がついていました。
(しっかり時間が確保できないと、相続税法や法人税法は厳しいと思います。)
4科目目として選択したのは相続税法でした。
なぜ法人税法ではなく相続税法を先に受験したかというと、次のような理由です。
【相続税法を先に受験した理由】
・勤務している事務所の中で早めに相続税をやらせてもらいたいと思っていた。
・単純に興味があった。
・最終科目を相続税法として、長年つまづいている方をネットで見ていた。
今後、相続税申告等の需要が増えると見込まれ、実務上重要になると考えていましたので、「事務所のお客様に相続が発生したときに任せてもらえるようになっておきたい」というのが理由の1つ目です。
その目論見は当たり、相続税法を勉強し始めて2年目に相続が発生し、その申告を任せていただきました。
小規模な法人の法人税申告は仕事の中で教わりながらそこそこできるようになりますが、相続税の申告は試験なり他の方法なりでしっかり勉強していないと難しいです。
2つ目の理由は、単純に興味があったということです。ある時点での財産を評価することは非常に理論的だし、親族関係が関わるのも面白そうだなと(養子とか後妻とか愛人とか)。
実際、勉強しているときは楽しかったので、自分には合っていたのだと思います。合格するのはかなり難しい科目なので、勉強していて「合わないな」とか「苦手だな」と感じたら早めに撤退したほうが良いでしょう。
3つ目の理由は、「4科目合格後、相続税法で○年間つまづいています」という方を見ていたので、4科目合格する前にどんなものか確かめておきたかったのです。
3科目合格していたので、今後の税法があまりにも難しそうなら大学院に行くという選択肢もあります。4科目合格していると後に引けなくなるので、3科目の時点で見極めようと考えました。
後から考えても、それが正解だったように思います。私の感覚では、相続税法のライバルは超強力で、相続税法と比べたら法人税法のライバルなんて大したことなかったです。
(ゲームで言うと、法人税法がラスボスで、相続税法が裏ボスみたいな感じです。)
法人税法は「初めての税法」という人がそこそこいるのに対し、相続税法は何らかの税法に合格している人が大半ですから、当然ですね。
O原の定期テストでも、相続税法のときは自分的に手応えありだけど上位に入れない、法人税法のときは手応えなしだけど上位みたいなことがありました。それくらい違うと覚悟した方が良いです。
3度目の挑戦で裏ボス撃破
1年目の受験時から、運次第で合格できる力はあったと思います。というか、合格できた3年目も運良く合格できたことは否定できません。
私はどの科目でも計算で差をつけるタイプで、理論は「差をつけられなければオッケー」くらいの感覚なので、平成26年の相続税法は理論が簡単だったことが幸運でした。
学生や専念ならともかく、働きながら相続税法を確実レベルまで持っていくのは難しいので、長くかかるリスクが高いことは覚悟しておいた方が良いです。
教訓
・ボリュームのある税法を受験するときは、残業や休日出勤の少ない仕事を確保することが重要。私の感覚では絶対条件。
・4科目目に相続税法という選択肢はあり。(3科目目はやめときましょう。「大学院で税理士」という状態は早めに作っておいた方が良いので。)
・相続税法は本当に大変。内容が難しいというより、戦いが厳しい。勉強していて面白いと感じなければ撤退も視野に。