ここからは私が実際に創業融資を受けた手順をお話ししていきます。
まずは、日本政策金融公庫への申込みです。
書類の準備
個人事業者が初めて申込みする場合には、以下の書類を準備します。
1.借入申込書
日本政策金融公庫のホームページからダウンロードできます。
公庫が公開している記入例や前回紹介したみつきさんのブログ記事を見ながら書くのが良いです。
「お申込金額」は希望額を書きます。私は300万円と書きましたが、実際に下りたのは200万円でした。この原因は後述します。
「資金のお使いみち」については、会計税務ソフトの3年分の利用料が〇〇万円でしたので、その金額は設備資金とし、残額は運転資金としました。ここも最終的には担当者と話して決まるので、そこまで深く考えなくて良いと思います。ちなみに、200万円は全額運転資金として下りています。
2.創業計画書
ここが一番大変なところです。ただし、これさえできれば後は楽なので、頑張ってやってみましょう。
創業計画書は独自の様式でも構いませんが、初めての方は日本政策金融公庫の様式が作りやすくて良いでしょう。これも日本政策金融公庫のホームページからダウンロードできます。
参考資料やいくつかの業種ごとの記入例もありますので、参考にしながら作成します。
ちなみに、私の創業計画書は以下の通りです。
どのような業務を行っていたかを簡単に記載しています。転職により業務の幅が広がったこともアピールしたつもりです。
最終月給は同世代平均と比べて高めだったと思うので記載しました。他人からの客観的な評価が表れる部分だと思いますので。(会計事務所では正当に評価されないことはままあることなので、給料が安いからと言って能力が低いとも限りませんが)
「取扱商品・サービス」については、その時点での考えを書けば良いです。実際に走り出したら違うこともありますので。私の場合は、売上シェアも全然違っていますし、ホームページ・ブログからの売上はゼロで紹介ばかりです。
ある意味、ここが一番苦労しました。自己資金が多いがために資金使途をどうするかが難しいのです。「その他」にあたる「諸経費支払」にかなり高額をぶち込んで無理やり一致させましたが、ほとんど経費のかからない業種なので明らかにおかしいんです(笑)
(ぶっちゃけ、売上を上げるまでの生活費というかライフゲージを予め増やしておく意味なのですが、公的金融機関なので建前が大事なようで)
3.企業概要書
これも日本政策金融公庫ホームページからダウンロードできます。
内容は創業計画書とほぼ同じなので、創業計画書が書けたなら簡単に書けます。
4.確定申告書(2期分)のコピー
確定申告していなければ源泉徴収票
5.確定申告による納税が分かるもの
確定申告していない場合は当然不要
6.見積書
設備資金の場合
7.事業にかかる許認可証など
税理士なら税理士証票
8.事務所の賃貸借契約書のコピー
9.通帳
自己資金等について確認されます。
だいたいこんなところですが、申込書・創業計画書・企業概要書ができたら電話で確認しましょう。税理士証票や通帳は面談時に原本を持参して先方がコピーを取られましたので、張り切って全部コピーを取ると二度手間になる可能性があります。
なぜ200万円しか下りなかったか
これは面談で分かったことなのですが、資金使途に問題がありました。
会計税務ソフトの利用料と勤務していた事務所への顧客譲渡代金があり、そこそこの金額だったのですが、自己資金があったので9月にそれを払っていました。
借入を申し込んだのが11月、ランニングコストも1月に10万円程度なので、あちらとしては「貸したお金を何に使うか」という部分が見えなかったようです。
どうせ借りるならすぐに借りた方が良いということですね。これは教訓になりました。
ただし、そのお陰で地銀から公庫よりだいぶ低い利率で100万円借りることができたので、結果オーライでしたが。