税金

【医療費控除】確定申告のやり方(試算したデータから)

前回の記事で「確定申告書等作成コーナーを使って、医療費控除の確定申告でどれだけ税金が戻ってくるか確認する方法」を解説しました。

医療費控除の概要も前回の記事で紹介しておりますので、まずはこの記事をご覧ください。

今回は実際に確定申告を自分でやる方法を解説します。

想定する条件は以下のとおりです。

[前提条件]

・パソコンを使う(スマホを使う場合は別記事で)

・印刷して紙提出

・年間給与420万円

・自分、妻、子を合わせて年間医療費40万円(医療費82万円ー出産手当一時金42万円)

・医療費控除以外の税金の手続きは年末調整で完了している

・ふるさと納税や住宅ローン控除等、その他に確定申告すべきことがない

準備するもの

  1. 源泉徴収票
  2. 医療費の領収書

 

還付額を試算したデータを修正する

前回の記事では確定申告による還付金額を試算するために確定申告書等作成コーナーを使いましたが、その試算したデータを少し修正するだけで確定申告書が完成します。

保存したデータから再開して、実際に確定申告書を提出するまでの流れを解説します。

保存しておいたデータの読み込み

まずは確定申告書等作成コーナーへアクセスします。

新規に作成する場合は「作成開始」、ここでは「保存データを利用して作成」をクリックします。

 

 

 

 

※ダウンロードフォルダに保存されています。

 

 

 

これで保存したデータから再開できます。試算のときに入力したデータが入っていることをご確認ください。

 

医療費データの修正

試算するだけなので合計額でドーンと入力している医療費について、実際に確定申告する場合には明細書を作成する必要があります。

今「収入金額・所得金額入力」となっていますが、医療費控除を修正するためには「所得控除入力」に進まないといけません。一番下の「入力終了(次へ)」をクリックして、「所得控除入力」に進みます。

 

先に進んでいる場合は、上の方にある緑の矢印をクリックすれば戻れます。

 

医療費控除の内容を訂正したいので、医療費控除の右の「訂正・内容確認」をクリック。

「医療費の合計額のみ入力する」から「医療費の領収書から入力して、明細書を作成する」に変更します。

ここまで進んだら入力は一旦ストップ。医療費を病院、薬局などの支払先ごとに集計します。

集計の際はエクセルを使うのがおすすめです。医療を受けた人と支払先ごとに金額を打ち込んでいきましょう。これ自体は提出するわけではないので、見た目は気にしなくて良いです。

交通費も医療費と同じように入れて良いです。例えば、A医院のところに続けて入力されている420円はA医院への往復のバス代という想定です。

(領収書のない交通費はメモ程度で良いので残しておきましょう。医療費の領収書の余白にその都度書いておくのが良いかと。)

ドラッグすれば合計額が分かります。

エクセルへの入力ができたら、作成コーナーでの入力に戻ります。

ここでは「社長」とか「妻」とかいう名前にしてますが、実際にはもちろん氏名を入力します。

以下、最後まで入力したら「入力内容の確認」をクリック。確認できたら「次へ進む」をクリックします。

これで医療費控除について確定申告書の提出ができる状態に訂正ができました。

その他の項目の入力

「税額控除・その他の項目」は当事例ではありませんので、これも「入力終了(次へ)」。

計算結果確認です。ここは試算のときと変わっていないはず。

16歳未満の扶養親族がいる場合等は「住民税に関する事項」を入力します。

「住民税の徴収方法の選択」に関しては、給与のある方は基本的に特別徴収で良いです。副業の所得を申告する場合に会社に副業がばれないようにしたいとき等は「自分で納付」を選びましょう。

 

以下、還付金の受取方法の選択と住所・氏名等の入力です。

「郵便番号から住所入力」を選択すれば「申告書を提出する税務署」も自動で入力されますが、以下のページで調べることもできます。

当事例では住所が福岡市中央区天神なので、所轄税務署は福岡税務署となります。

 

必要な部分が全部入力できたら「次へ進む」。

マイナンバーを入力して「次へ進む」。

申告書の印刷・提出

申告書等の印刷ができる画面に切り替わります。

 

「帳票表示・印刷」をクリックして印刷します。

PDFデータがダウンロードされますので、それを印刷します。

↓のデータは今回私が作成したものです。ご参考にどうぞ。

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印刷ができたら、提出の準備をします。以下のものを揃えてください。

・税務署へ持参する場合

1.作成した申告書等(税務署提出用。↑のデータでいうと1~4ページ目)

2.作成した申告書等(自分の控え用。↑のデータでいうと5~7ページ目)

3.本人確認書類の写し(印刷した「添付書類台紙」でご確認ください。)

・郵送する場合

1.作成した申告書等(税務署提出用。↑のデータでいうと1~4ページ目)

2.作成した申告書等(自分の控え用。↑のデータでいうと5~7ページ目)

3.本人確認書類の写し(印刷した「添付書類台紙」でご確認ください。)

4.切手を貼って自分の住所(宛名)を記載した返信用封筒

5.税務署へ送るための封筒

※ 以前は源泉徴収票を添付しなければいけませんでしたが、今は確定申告書の提出時に源泉徴収票の添付は不要となっています。

※ 当事例では医療費控除以外の手続きが年末調整で完了していましたが、確定申告で他の所得控除等を申告する際には添付資料が必要となることがあります。(例:生命保険料控除を確定申告で申告する場合には控除証明書)

※ 令和3年4月1日以後に提出する税務関係書類(一部除く)から押印不要となっていますが、それより前に提出する書類に押印がなくても、運用上改めて押印を求めないことになっています。なので、今年提出する確定申告書は押印してもしなくても良いことになります。

※ 郵送する方で自分の控えに税務署受付印が不要な方は、返信用封筒不要です。その場合は控え用の申告書等は自分で保管しておき、提出用の申告書等と本人確認書類の写しだけ送れば良いことになります。

 

提出ができたら確定申告終了です。お疲れ様でした。

後日、還付金が指定口座に振り込まれます。(提出する時期や所轄税務署によりますが、1ヶ月から1ヶ月半後になることが多いようです。)

医療費控除の確定申告をした場合、医療費の領収書を5年間保管しておかなくてはいけません。

確定申告書の控えと一緒に5年間(令和2年分の確定申告は期限が令和3年3月15日までなので、その翌日から5年→令和8年3月15日まで)保管しておきましょう。

医療費控除単独での税務調査というのはほぼないと思いますが、税務署から求められた際には提示又は提出しなければならないことになっています。

 

 

 

 

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