ふるさと納税が定着してから確定申告の負担が少し増えました。
高所得者の方はふるさと納税で控除の対象となる上限額が高いため、人によっては数十枚あるいは100枚以上の証明書をお持ちの場合があります。
これでは保管しておく方も大変ですし、証明書を提出されて入力する税理士側も大変です。
このような問題を解決するため、各自治体が発行する「寄付金受領証明書」の代わりに、ふるさと納税サイトが発行する年間寄付額を記載した「寄附金控除に関する証明書」の添付でふるさと納税による控除の適用が受けられることとなりました。
発行できる事業者
「寄附金控除に関する証明書」は、国税庁長官が指定した特定事業者のみ発行することができます。
主要なポータルサイトは全て特定事業者に指定されていますが、念のためご確認ください。
XMLファイルでの提供
「証明書」と聞くと、1枚の紙で提供されるように思いますが、そうではなくXMLファイルという形式で提供されます(さとふるは1枚の証明書を郵送してくれます。現時点で書面発行はさとふるだけです)。
なので、
使っているサイト | 申告方法 | 証明書発行方法 |
さとふる | 自分でe-tax | 電子発行 |
紙で申告 | 書面発行 | |
さとふる以外 | 自分でe-tax | 電子発行 |
紙で申告 | 従来の証明書を利用 ※ |
※ 「従来の証明書」=寄付ごとに各自治体から送られてくる全ての証明書
という具合に使い分けていただくのが良いかと思います。寄付の件数が少なければ、e-taxであっても新しい証明書を利用する必要はなく、従来の証明書を利用すれば良いです。
また、税理士が使用している申告ソフトでXMLファイルの取り込みに対応しているものがまだまだ少ないので、確定申告を税理士に依頼している場合には、従来の証明書を提出すればよいかXMLファイルをメール等で送ればよいかご確認ください。
(令和4年2月4日現在、freeeとMFはXMLファイルの取り込みに対応しています。こういうところは流石です。)
e-taxの場合、その記載内容を入力して送信することにより、寄付金控除の証明書の添付を省略することができます(これは以前から)。
ただし、1件毎に入力する必要があるため、件数の多い方は新しい証明書をご取得いただくのがおすすめです。
「さとふる」での寄附金控除に関する証明書発行手続き
私が個人的に利用しているのがさとふるなので、さとふるでの「寄附金控除に関する証明書」発行手続きについて解説します。
といっても、難しい手続きではありませんし、他のサイトでも丁寧に説明しているので、それを見ながらやっていけば大丈夫かと思います。
ログイン
↓
マイページに入ったら、少し下にスクロールし、右側の「寄附金控除に関する証明書(電子発行)」をクリック(今回は電子発行とします。書面発行の方は「書面発行」をクリック)
↓
「証明書発行プレビュー」から該当年の寄付データを確認
↓
利用規約を読み、「同意する」にチェックをつけ、「申し込みの確認に進む」
↓
マイページにデータが届いたらメールでお知らせしてくれるようです。
これで終了です。簡単ですね。
1度手続きしておけば、翌年以降はキャンセル手続きをしない限り自動で発行してくれるようです。
※追記
1月5日に申し込み手続きをして、1月13日に届きました。
交付完了メール記載のURLをクリックすると、マイページの電子ポストというところにデータが格納されており、そこからダウンロードできました。
確定申告書等作成コーナーでの取り込み
「寄附金控除に関する証明書」のXMLデータを確定申告書等作成コーナーで取り込む方法は国税庁が公開しています。
1件毎に入力するよりもだいぶ楽になるのではないでしょうか。
注意点
「寄附金控除に関する証明書」は、そのサイトでの寄付分を1年分まとめたものです。なので、複数のサイトを利用している場合には、利用している全てのサイトで取得手続きをし、全てのデータを取得する必要があります。